【規格不適合】Anker PowerPort+ 1 USB-C with Quick Charge 3.0 レビュー

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Quick Charge 3.0に対応したAnkerのUSB Type-C充電器(型番:A2012511)を購入しましたので、レビューを行います。

対象の製品

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クイックレビュー

下記の2点について、USB Type-Cの規格に適合していないACアダプタです。

正常な使い方であればデバイスの破損等を引き起こす可能性は低いと考えられますが、USB Type-Cの規格には適合していないため、このACアダプタの購入は推奨しません。

テスト項目

  • Vbus Hot: Yes
  • Quick Charge: Yes (3.0)
  • Bridged CCs: No
  • 過電流保護: Yes
  • Apple 12W: Yes

テストに使用した機器

  • メディアロジック USB Power Delivery アナライザ DTW2U3 『PDワットみるC』 (製品ページ)
  • 横河メータ&インスツルメンツ ディジタルマルチメータ 732-03 (製品ページ)
  • Apple USB-C充電ケーブル (型番:MLL82AM/A)
  • Google USB Type-C to Type-C ケーブル (型番:不明 | 製造番号:不明 | 22.5W充電器の付属品)
  • その他、電子負荷やQCトリガーボード、Type-Cブレークアウトボードなど
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開封・製品画像

  • PowerPort1 USB-C with Quick Charge 3.0
  • Model: A2012
  • Input: 100-240V-0.7A 50-60Hz
  • Output: 3.6V-6.5V=3A / 6.5V-9V=2.7A / 9V-12V=2A
  • Anker Technology Co. Limited
  • Made in China
  • PSE: アンカー・ジャパン株式会社
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Vbus Hot

Anker A2012511はVbus Hotです。

USB Type-Cレセプタクルを備えるSource機器はCCによってSinkの接続を検出してからVbusに電圧を印加するよう定められていますが、Anker A2012511はSinkが接続されていない状態でもVbusに電圧を印加しており、これはUSB Tyep-Cの規格に適合しない挙動です。

PDワットみるCのLEDはVbusに電圧が印加されている場合にのみ点灯するため、この写真よりVbus Hotであることがわかります。

CC1・CC2の両方がHighであるにも関わらず、Vbusには約5Vが印加されていました。

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Quick Charge 3.0

A2012511はQuick Charge 3.0に対応していますが、USB Type-CはUSBが定める方法以外でVbusの電圧を既定値以外に変動させることを禁止しているため、この設計はUSB Type-Cの規格に違反しています。

USB Type-C Specs Rev 1.2, Sec 4.8.2

しかしながら、電子負荷などを使用してQuick Charge 2.0/3.0有効時のCC1・CC2の電圧を測定してみたところ、この点についてはUSB Type-Cで規定されている範囲内の数値でした。

電子負荷がVbusで、テスターに表示されているのがCCの電圧です。

そのため、以下の記事で紹介したような事態は恐らく発生しないものと考えられますが、そもそもUSB Type-C上でのQC 3.0自体がType-Cの規格に適合しない設計であるため、その点には留意しておく必要があります。

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その他

Bridged CCs

A2012511のCC1・CC2は規格通りそれぞれがRpでプルアップされており、eMarker搭載ケーブルを使用した場合でもSinkのアタッチ・デタッチを検出することができます。(Vbus Hotなので意味ないですが)

AppleのeMarker搭載ケーブル(MLL82AM/A)を接続しています。

CC2がケーブル内のRaによってLow状態になっていますが、CC1はHigh状態を維持しています。

過電流保護

A2012511には過電流保護機能が実装されており、規定以上の負荷が掛かった場合には出力がシャットダウンされます。

5V時には約17Wを超えるとシャットダウンします。

12V時には約26Wを超えるとシャットダウンします。

Apple 12W

A2012511はApple独自の12W給電をサポートしているため、USB Type-C to Lightningケーブルを使用してiOS機器を充電した場合でも、純正ACアダプタと同等の速度で充電することが可能です。

写真はD+のものですが、D-も約2.7Vが印加されていました。

所感

みんな大好きAnkerなのでAUKEYのPA-Y2よりかはマシな設計がされていましたが、それでもUSB Type-Cの規格には適合していないため、他人にオススメすることはできません。

ネットでは「Ankerなので安心ですね!」みたいな事を言っている思考停止人間がチラホラいますが、そのような方々にはAnkerも所詮は “中華ODMアクセサリ屋” の1つであることを認識していただきたいですね。

今すぐゴミ箱に捨てるほどではないものの、かと言ってわざわざお金を払って買うような製品でもないという印象です。

※当ブログのUSB Type-C関連記事がお役に立ちましたら、hanpenblog[a]gmail.com宛に100円ぐらいAmazonギフト券を送って下さるとやる気とType-C製品の購入資金に繋がります。

参考

Anker A2012111 review – Nathan K.
https://plus.google.com/102612254593917101378/posts/95gp3XA3EA9