USB PD非対応のUSB Type-Cケーブルは仕様上存在しない

メーカーのホームページや製品パッケージなどに「このケーブルはUSB PDには対応していません」的な説明が書かれている場合がありますが、USBの仕様上、USB PD非対応のUSB Type-Cケーブルは存在しません。

※この記事での「USB Type-Cケーブル」とは、ケーブルの両端がUSB Type-CのC to Cケーブルのみを指します。片端だけがUSB Type-Cのケーブルはそもそも構造上USB PDに対応させることができません。 (USB PDで使用される信号ピンがないため)


USB Type-C Cable and Connector Specification, Release 2.0

USB Type-Cの仕様書にはこのような表が載っています。「USB Power Delivery」の列を見てみると、全てのケーブルで「Supported」となっています。つまり、USBの仕様上、 “USB PD非対応のUSB Type-Cケーブル” は存在しません

USB Type-Cの仕様通りにケーブルを設計・製造した場合、全ての種類のケーブルで、USB PDの動作に必要なConfiguration Channelというピンが必ず結線されます。そのため、メーカーがそのケーブルを「USB PD非対応」としていたとしても、USB Type-Cの仕様通りにケーブルが設計・製造されていれば、実際にはUSB PDが有効になります (なってしまいます) 。


なんでわざわざこんなことを説明したのかと言うと、あたかも “USB PD非対応ケーブル” というものが存在するかのような言説が氾濫しているからです。確かにメーカーが「USB PD非対応」として販売しているケーブルはありますが、技術的には正しい説明ではありません。USB Type-Cの仕様通りに設計・製造されているケーブルは、メーカーがUSB PD非対応と言ってようが何だろうが、100円のケーブルだろうが1万円のケーブルだろうが、全てのケーブルでUSB PDが動作します。そのことを説明している日本語情報が1つぐらいあってもいいだろうと思ったので、この記事を書いた次第です。

こういう説明をすると曲解する人が出てくるので一応言っておきますが、USB PDが動作するからといって、メーカーがUSB PD非対応だとしているケーブルでUSB PD充電を行うことを推奨しているわけではないです。メーカーがUSB PD非対応としている理由は分かりませんが、どんな用途に使うにせよ、ちゃんとしたメーカーのちゃんとしたケーブルを使うほうが良いと思います。

タイトルとURLをコピーしました