Etorenでスマホを買ったら間違った商品が送られてきて、しかも返品できなかった話

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Etorenでスマホを買ったところ、間違った商品が送られてきた上に返品や交換といった然るべき対応をされなかったので、その経緯を記録として残しておきます。

あらすじ

話が長いので、最初にあらすじをまとめておきます。

  • Etorenでスマホを買う
  • 仕様が商品ページの記載とは異なる端末が届いた
  • Etorenに連絡して返品等の適切な処置を求める → 断られる
  • PayPalに仲裁を依頼する → Etoren側の主張が認められる
  • 打つ手なし\(^o^)/

こんな感じです。

注文~商品到着

EtorenでZenFone 3 Max ZC520TLという機種を購入しました。

多少発送が遅くなったものの、PayPalでの支払い、発送連絡、輸送、梱包、届いた品物のコンディション等々、基本的には問題なしでした。

私が望んでいたもの

ZenFone 3 Max ZC520TLには多くのリージョンモデルが用意されています。

そして、Etorenの商品ページには以下のように記述されていました。 (注文時点)

赤枠で囲った「4G bands」の部分が、ASUSの製品ページに記載されているTW/JPモデルの4Gバンドと完全に一致するため、「販売されているのはTW/JPモデルだ」と思い、購入に踏み切りました。

実際に届いたもの

MediaTek製SoCを採用している機種にはEngineerModeなるものが搭載されており、それを使用することによって対応バンド等を調べることができます。

MediaTekのSoC搭載端末のバンド固定、接続バンド確認方法 | かえざくらのつぶやき
最近日本でもMediaTekのLTE対応機がどんどん出てきていてとても嬉しい限りです。 理由としてMediaTekの端末はメーカー問わずバンド固定、接続バンドの確認ができます。 今回はその方法を紹介していこうと思います。 EngineerM

ということで、届いたZenFone 3 Max ZC520TLでEngineerModeを使ってみたところ、以下のような結果になりました。

どう見てもTW/JP版じゃなくてWW版です。本当にありがとうございました。

返品までの道のり

Etorenとのやり取り ①

商品ページに記載されているものとは別仕様のものが届いたので、返品または交換をお願いします。
Etoren
証拠を提出してください。
(EngineerModeのスクショを送付)
Etoren
これでは正しい情報とは言えないのでダメです。ASUSに「WW版である」という確認を取ってください。

ASUSとのやり取り ①

こちらの記事に、Etorenで販売されているZenFone 3 Maxはシンガポール版であるという情報が載っていたので、シンガポール人になりすましてASUSに連絡しました。

シンガポール人になりすました私
I want to know region of S/N XXXXXXX.
ASUS
S/N XXXXXXX is WW version.

Etorenとのやり取り ②

ASUSから「WW versionである」との回答を受けました。(スクショ添付)
Etoren
この住所まで着払いで送付してください。
Etorenの規約に「未開封・未使用のみ」と書いてありますが、開封してあっても大丈夫ですか?
Etoren
付属品が未開封であれば、今回は大丈夫です。

返送

東京都内の物流センターに着払いで送るよう指定されたので、指示に従って返送しました。

これで一件落着だと思ったのですが……

地獄の始まり

Etorenとのやり取り ③

Etoren
返送して頂き有難うございました。私どもがASUSに確認したところ、以下の3点について回答を受けました。

① S/N XXXXXXXはSG Versionである。

② ASUSのHPに記載されている情報は間違っており、TW/JP/HK/SGはすべて同じネットワーク仕様である。

③ ファームウェアのバージョンとネットワーク仕様のバージョンは異なっており、WWのファームウェアでSGのバージョンである。

以上3点により、Etoren商品ページに記載していたものと違った仕様ではございませんので、商品はそのまま返送とさせていただきます。

(Etoren側が提示してきたASUSサポートの回答の内容が間違っているように感じたので一旦引き下がる)

この後、返送したZenFone 3 Maxが送り返されてきました。

ASUSとのやり取り ②

シンガポール人になりすました私
① ASUSシンガポールの製品ページに乗っている情報は本当に正確ですか?

② SG verisonのZC520TLのネットワーク仕様を製品ページに載せてください。

③ S/N XXXXXXXのバージョンを再チェックしてください。

④ S/N XXXXXXXの正しいネットワーク仕様を教えてください。

ASUS
① https://www.asus.com/sg/Phone/ZenFone-3-Max-ZC520TL/Tech-Specs/の情報が正しいです。

② SG versionのネットワーク仕様はWW versionに準拠します。

③ S/N XXXXXXXはWW versionです。

④ S/N XXXXXXXのネットワーク仕様はWW versionとなっています。

Etorenとのやり取り ④

ASUSからこのような回答を受けましたので、私の手元にある端末はWW versionであり、商品ページに記載されていた物とは違う仕様のものであることが証明されました。つきましては、返品等の適切な対応を要求します。
Etoren
こちらとしましても何故ASUSサポートの回答が異なっているのかはわかりませんが、そのうちASUSの製品ページが修正されるはずですので、お問い合わせをする場合はその修正が行われた後、再度お願いいたします。
仮に貴社の言い分・ASUSの回答が正しかったとして、その場合、届いた端末は
LTE Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 18, 19, 26, 28, 38, 39, 40, 41
に対応していることになります。

しかしながら、私が購入した時点での貴社商品ページには以下のように記載されていました。
LTE Band 1, 2, 3, 5, 7, 8, 18, 19, 26, 28, 38, 41

結局のところ、貴社製品ページに記載されていた仕様とは異なる端末が届いたということになります。

つまり、貴社の言い分が正しかった場合、当方の言い分が正しかった場合、どちらの場合であっても「送られてきた端末は貴社商品ページに記載されていたものとは異なる仕様だった」ということになります。

以上の理由により、返品処理を要求します。

Etoren
恐れ入りますが、いずれにしても返品をしたいとのご理由では、当サイトは返品を対応しておりません。ご購入者様の疑問に対して、ASUSへ問い合わせをした結果をお伝えしております。なぜ、その答えがASUSから来ているかは、当サイトでは分かりかねます。

現時点でお手元にあります商品の仕様については、ASUSのメールでの回答以上の内容は把握しておりません。

以上、宜しくお願いします。

「何を言っても再度の返品を受け付ける気はないな」と感じたため、Etorenと個別に連絡を取って解決する道は諦めました。

PayPalに仲裁を依頼

PayPalへ仲裁を依頼しました。(異議からのクレーム)

かくかくしかじかでマトモに取り合ってもらえないので仲裁をお願いします。
PayPal
追加の情報提供をお願いします。
(上記の内容を要約して投げる)
PayPal
残念ながら、買い手様の主張は認められませんでした。さらにこの件について追求される場合は、売り手様に直接連絡して解決することをおすすめいたします。
なぜですか?
PayPal
恐れ入りますが、提出していただいたスクリーンショットでは「商品が説明と著しく異なる」ということの証明とは認められません。残念ながら、強制的な返品返金対応をすることはできかねます。
納得できませんので、裁定結果に不服申し立てを行います。
PayPal
残念ながら、買い手様の主張は認められませんでした。さらにこの件について追求される場合は、売り手様に直接連絡して解決することをおすすめいたします。

PayPalのクレーム・不服申立てはどちらも1度きりしか使えないので、これにてジ・エンドです。

今回得られた教訓・知見

Etoren

  • Etorenは証拠があっても「仕様違い」程度じゃ返品や返金を受け付けない
  • 商品ページに載っている情報を信用してはいけない (特に海外の通販サイトでは全般的に言える話)
  • 返品規定が結構厳しい

ASUS (グローバル)

  • 仕様が異なる製品同士で同一の型番が使われているため、並行輸入時には注意が必要
  • サポートの回答が間違っている場合がある (グローバルでもサポートの品質が悪い)

PayPal

  • 買い手側の味方とか言ってるサイトもあるけど必ずしもそんなことはない
  • 結局のところ当事者ではないので結構テキトー
  • クレームは1度きりしか使えないのでよく考えてから発動しよう

所感

  • Etorenが間違った仕様を記載していた
  • ASUSがEtorenに間違った回答を寄越した
  • 購入時の商品ページの記載に関する証拠がスクショしかなかった

という、2つの不運と1つのミスでこのようなオチになりました。 (魚拓も取っていたんですが、”仕様”をクリックしてもタブが切り替わらないので証拠にできなかったというアホ)

ASUSは製品名や型番が異常に分かりにくく、その時点で良い印象は持っていませんでしたが、今回このようなことがあったので、今後は並行輸入品はもちろんのこと、国内正規品もなるべく買わないようします。

改めて「並行輸入は自己責任」という良い勉強になりました。