HMD GlobalのミッドレンジモデルであるNokia 6.1 Plusを購入したので、レビューを行います。
スペック
機種名 (型番) |
Nokia 6.1 Plus (TA-1103) |
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画面サイズ | 5.8 inch |
解像度 | 2280 x 1080 (19:9) |
端末サイズ | 147.2 x 70.98 x 7.99 mm |
重量 | 151 g |
SoC | Snapdragon 636 |
RAM | 4 GB |
ストレージ | 64 GB (eMMC 5.1) |
microSD | 対応 |
前面カメラ | 16 MP |
背面カメラ | 16 MP (メイン) 5 MP (サブ) |
バッテリー | 3,060 mAh |
W-CDMA | 1/2/5/8 |
LTE | 1/3/5/7/8/ 28/34/38/39/40/41 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
イヤホンジャック | あり (本体上部) |
その他 | 通知LEDなし NFCなし |
公式HP | Nokia |
スペック的にはミッドレンジそのもので、取り立てて目を引くような要素はありませんが、「最近の3万円ぐらいの機種はどんな感じなんだろう」と気になったのでポチってみました。
Nokia 6.1 Plusは以下のサイトから購入することができます。
開封・付属品
箱の中に入っていたのは以下のものでした。
- Nokia 6.1 Plus 本体
- ケーブル (USB Type-C to Standard-A, USB 2.0)
- ACアダプタ (USB Standard-A, 5V/2A)
- イヤホン
- SIMトレー用ピン
- ドキュメント類
ハードウェア
品質
金属フレーム+背面ガラスなので、値段の割には高級感がある方だと思います。しかしながら、実際に手に持ってみると背面が薄い・ペラペラな印象を受けるため、あくまで「3万円のスマホとしては高級感がある」という感じです。
1つ残念だったのが、背面パネルが若干浮いていたことです。写真を見れば分かるかと思いますが、USB Type-Cポート付近の背面パネルが浮いています。もっと高価な端末でもこういったことはたまにあるので、しょうがないですね。
滑る
背面がガラスなので、とても滑ります。手に持って使う分には気になりませんが、何か物の上に置いたりなどすると、ほんの少し傾いているだけで滑り落ちるので、注意が必要です。
操作性
16:9換算で約5インチの機種と同じぐらいのサイズ感なので、片手でも割と操作しやすいです。ボタンも位置や大きさが適度で押しやすいです。
小さい分だけ重量も軽く、151gとなっています。電車等で片手操作が続いた時も「重くてつらい」といったことは特に感じませんでした。
ソフトウェア
Android One
Nokia 6.1 PlusはAndroid One機種です。
Android Oneプログラムの機種はPixelシリーズに近いソフトウェアを搭載しており、「プリインストールされているアプリの少なさ」「アップデート」といった特徴があります。
上のスクショを見ての通り、プリインストールされているアプリは基本的にGoogle関係のみとなっており、かなり少ないです。バックグラウンドでアプリが勝手に動作してリソースを消費していたり、訳わからん通知に煩わされるような心配はありません。
もう1つの特徴が「アップデート」で、Android Oneは2年間のメジャーアップデートと3年間の毎月のセキュリティアップデートが謳われています。実際、2018年11月時点で既にAndroid 9 Pieにアップデートされており、セキュリティアップデートも11月下旬に11月1日セキュリティパッチが降ってきました。
Androidの場合、特にアップデートの方は疎かにされがちなので、毎月セキュリティアップデートが降ってくるというのは大きな魅力だと思います。
日本語設定なし
Nokia 6.1 Plusに限った話ではありませんが、Nokia (HMD Global) の機種は日本語設定がありません。
↑のadbコマンドを実行し、再起動すると日本語表示になります。 (設定アプリなども独自機能以外はすべて日本語で表示されます)
※2018年12月26日 追記
2018年12月セキュリティパッチのアップデート以降では、デフォルトで日本語設定が用意されるようになりました。そのため、上記のようなadbコマンドを使用せずとも、普通に日本語表示にできます。
パフォーマンス
Snapdragon 636かつRAM 4GBなので、WEBサイトを見たりSNSをしたりGoogleマップを使ったりといった日常動作は問題なく行なえます。普通に快適です。
GPUの方がそこまでパワーがないので、操作している時にアニメーションがスムーズでない場合がたまにありますが、値段が値段なのでしょうがないかなという感じです。
一応ゲームとしてデレステをプレイしてみたところ、音の遅延などでプレイに支障が出るようなことはなく、普通にプレイできました。ただ、MVの方は3D標準でもフレーム落ちしていたので、MVを見るのであればもっとスペックの高い機種をオススメします。
ベンチマーク
カメラ
頑張っている方だと思いますが、概ね値段相応という印象です。
昼間の光量が十分な場面はもちろん、暗い場面でもHDR撮影でそこそこは撮れます。ご飯の写真も、普通においしそうに撮れていると思います。
ただ、やはり5万円を超えるような機種と比べると、解像感やダイナックレンジが劣るので、そういった意味で「価格相応」というか、値段分の差は感じます。
3万円という値段を忘れずに、変に期待しすぎなければ、普通に使えるカメラだと思います。
電池持ち
電池持ちは普通です。「使わずに放っておいたのに気付いたら電池残量が少なくなっていた」とか「使っているとゴリゴリ減っていく」ということはないですが、「使った分だけバッテリーが減っていく」という感じです。
私の使い方では100%→13%の画面点灯時間が約6時間だったので、数字的にも電池持ちは標準レベルだと思います。酷使しなければ1日持つと思いますが、2日間充電なしだったりヘビーユーザーの方は厳しいかもしれません。
ディスプレイ
表示品質
ディスプレイは高精細かつ鮮やかで、視野角も広く、非常に良いです。Nokia 6.1 Plusは普及価格帯のモデルなので、そんなに良いパネルは載せてないと思うのですが、十分キレイだと思います。
ノッチは隠せる
表示できる情報量が増える半面、デザイン的に美しくないノッチですが、設定でノッチ部分を目立たなくするようにできます。
ノッチ部分が暗い
Nokia 6.1 Plusはノッチ部分が微妙に暗いです。通知しか表示されないので大した問題ではありませんが、気になったので一応書いておきます。 (10日ぐらいで慣れて気にならなくなりました)
指紋認証
Nokia 6.1 Plusの指紋認証は精度的にも速度的にも「まぁまぁ」という印象です。
ちゃんと指紋を登録すればほぼ百発百中なので、精度的に不満はありません。ただ、同じ指を複数登録することができないようになっており、「同じ指を2本登録して精度を上げる」という裏技が使えないため、最初にちゃんと登録するのが少し大変です。
速度の方は、普通に実用レベルですが、「最速」ではありません。 (認証の速度が遅いというより、画面が点灯するのが遅いような挙動で、1度画面を点けた状態で指紋認証するとすばやく認証されます)
その他
NFCなし
Nokia 6.1 PlusにNFCは搭載されていません。NFCでBluetooth機器をペアリングしたり、Suicaの残高を読み取ったりすることはできません。
通知LEDなし
通知LEDを活用しているAndroidユーザーの方も多いかと思いますが、Nokia 6.1 Plusに通知LEDはありません。ご注意ください。
タッチレイテンシ
Nokia 6.1 Plusのタッチレイテンシは割と大きいです。安い機種なのでしょうがないですね。
充電
Nokia 6.1 PlusはUSB PDに対応しています。詳しくは以下の記事をどうぞ。
イヤホンジャック・スピーカー
イヤホンジャックが本体上側面に、スピーカーが本体下側面に配置されています。スピーカーは底面のみのシングル仕様です。音質はイヤホン・スピーカー共に良くも悪くもないです。
所感
「3万円の機種でもこれだけ快適に使えるのか」というのが正直な感想です。一通りの動作はスムーズで、ディスプレイも綺麗で、オマケにUSB PDにも対応しており、いい意味で期待を裏切られました。
3万円以下でスマホを探すのであれば、選択肢の1つとして大いにアリだと思います。低~中価格帯はHUAWEIやOPPOといった中国メーカーが強いですが、それらと比較すると、Nokia 6.1 Plusは「クリーンなソフトウェア」「毎月のセキュリティアップデート」といった部分が魅力です。
Nokia 6.1 Plusは以下のサイトから購入することができます。