SIMフリー版Xperia X Compact 開封&レビュー

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Xperia X CompactのSIMフリー版/グローバル版であるF5321を購入しましたので、レビューを行います。

スペックを比較

小型端末好きにとっては待望のCompactシリーズの新機種ですので、まずは歴代のCompactシリーズとXperia X Compactのスペックを比較してみます。

機種名
(型番)
Xperia X Compact
(F5321)
Xperia Z5 Compact
(E5823)
Xperia Z3 Compact
(D5803)
Xperia Z1 Compact
(D5503)
画面サイズ 4.6インチ 4.6インチ 4.6インチ 4.3インチ
解像度 1280 x 720 1280 x 720 1280 x 720 1280 x 720
端末サイズ 129 x 65 x 9.5 mm 127 x 65 x 8.9 mm 127 x 64.9 x 8.6 mm 127 x 64.9 x 9.5 mm
重量 135g 138g 129g 137g
CPU Snapdragon 650 Snapdragon 810 Snapdragon 801 Snapdragon 800
RAM 3GB 2GB 2GB 2GB
内部ストレージ 32GB 32GB 16GB 16GB
microSD microSDXC対応 microSDXC対応 microSDXC対応 microSDXC対応
前面カメラ 5MP / フルHD動画撮影 5.1MP / フルHD動画撮影 2.2MP / フルHD動画撮影 2MP / フルHD動画撮影
背面カメラ 23MP / フルHD動画撮影 23MP / 4k動画撮影 20.7MP / 4k動画撮影 20.7MP / フルHD動画撮影
バッテリー 2700mAh (取り外し不可) 2700mAh (取り外し不可) 2600mAh (取り外し不可) 2300mAh (取り外し不可)
W-CDMA 1/2/4/5/6/8/19 1/2/5/8 1/2/4/5/8 1/2/4/5/8
LTE Cat.6
1/2/3/4/5/7/8/12/17/19/
20/26/28/38/39/40/41
Cat.4
1/2/3/4/5/7/8/12/17/
20/28/38/40
Cat.4
1/2/3/4/5/7/8/13/17/20
Cat.4
1/2/3/4/5/7/8/20
Wi-Fi a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)
Bluetooth 4.2 4.1 4.1 4.0
USB USB 2.0 Type-C MicroUSB MicroUSB MicroUSB
指紋センサー 電源ボタン 電源ボタン なし なし
急速充電 Quick Charge 3.0 Quick Charge 2.0 Quick Charge 2.0 なし
その他 フロントステレオスピーカー フロントステレオスピーカー
防水 (IPX5/8)
防塵 (IP6X)
フロントステレオスピーカー
防水 (IPX5/8)
防塵 (IP6X)
防水 (IPX5/8)
防塵 (IP5X)
ソース Sony Sony Sony Sony

Z1CからZ5Cまでは順当にスペックが上がっている一方で、Xperia X Compactでは「スペックが落ちているのでは?」と思える部分が散見されます。

例えば、
・4k動画撮影に非対応
・Snapdragon 820ではなく650を採用

といった部分です。

こういった部分の他にも、Compactシリーズの特徴である
・電池持ちの良さ
・操作のしやすさ

といった点が気になる方も多いと思いますので、そういった点にも触れながらレビューを行っていきたいと思います。

Xperia X Compactは以下の通販サイトで販売されています。

開封・同梱物

付属していたのは
・クイックスタートガイド
・ACアダプター (5V・1.5A出力)
・USBケーブル (A to Type-C)
・イヤホン (カナル型・MH750)
・イヤーピース

でした。

せっかくXperia X Compact本体がQuick Charge 3.0対応であるにも関わらず、付属しているACアダプターがQC非対応なのが残念ですね。

本体フォトレビュー

xperia-xc-front
端末前面はこんな感じ。左右のみが丸みを帯びた2.5Dディスプレイとなっています。また、ベゼルの太さが画面上部側と下部側で異なっています。
xperia-xc-front1
画面右上にある小さな白い点が通知LEDです。
xperia-xc-front2
画面下部はスピーカーグリルのみです。
xperia-xc-back
背面全体はこんな感じ。表面に透明なプラ板が接着されていて光沢感のある仕上がりです。
xperia-xc-back-camera
カメラ周辺部はこんな感じ。触ってみないとわからない程度ですが、カメラ周りのリングが飛び出ています。
xperia-xc-right-bottom
右側面には上から電源ボタン・音量ボタン・シャッターボタンがあり、下部にはUSB Type-Cポートが配置されています。
xperia-xc-top-left
上部にはヘッドホンジャック、左側面にはSIM/microSDスロットが配置されています。

色はユニバーサルブラック=黒色ということになっていますが、実際の見た目は濃い紺色と言ったほうが近いです。

全体的に光沢感のあるデザインとなっており、プラ製の割に安っぽさを感じさせない仕上がりです。しかしながらその光沢感が仇となり、ホコリや指紋がとても目立ちます(恐らくキズも)。そういった理由から、もし購入するのであれば個人的には黒以外の色をオススメします。

起動してみた

余計なアプリがやや多いものの、素のAndroidよりも使いやすくなるように色々カスタマイズされているのが好印象でした。操作感は素のアンドロイドそのままで機能だけがちょこちょこと追加されている感じなので、スマホに詳しい人も詳しくない人も比較的とっつきやすいのではないかと思います。

操作性・持ちやすさ

片手での操作性

非常に操作しやすいです。大型の機種では手が届きにくい画面上部も、このXperia X Compactであれば難なく操作することが出来ました。

持ちやすさ

先代のXperia Z5 Compactは角ばったデザインであったため「持ちにくい」という印象でしたが、Xperia X Compactはそれなりに持ちやすかったです。

Xperia X Compactはループデザインというデザインになっており、左右が丸みを帯びている一方で、上下は角ばっているのが特徴です。

xperia-xc-bottom
左右は丸まっている一方、上下は角があります。

そのため、例えば「端末全体を握るような持ち方」であれば上下の角が指当たらないため持ちやすかったですが、「小指へ乗せる持ち方」では角が小指に当たる感じがしたため、あまり持った感触が良いとは言えませんでした。

防水防塵に対応 (非公式)

グローバル版のF5321は防水防塵に非対応ということになっていますが、実際は非公式ながらも防水防塵に対応しているようです。

docomo版であるSO-02Jとグローバル版であるF5321はNFCなどを除いてハードウェア的に共通となっており、違いは「公式に防水防塵を保証するかどうか」という点だそうです。(ソース)

調べてみると、確かにグローバル版のSIM/microSDトレーの蓋にもゴムパッキンが装着されており、防水防塵に対応している気配が感じられます。

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外装と同系色なのでわかりにくいですが、ゴムパッキンが装着されています。

Xperiaに防水防塵を求めている方も多いと思いますが、その点についてはあまり心配しなくても良いようです。

動作について

懸念の1つでもある「Snapdragon 650/RAM 3GBである」という点ですが、少なくとも私が使用した限りでは問題なく各種動作を行うことができました。スペック不足感はありません。

ネットサーフォン・SNS・Googleマップ等の軽い動作はもちろんのこと、重量級のゲームも問題なくプレイすることが出来ました。

発熱

WEBサーフィンやSNS程度ではほとんど発熱を感じませんでしたが、重い作業をさせていると結構発熱しました。以下のスクショはゲーム(デレステ3D標準)プレイ後のものなのですが、それなりに発熱しているのが確認できるかと思います。

xperia-xc-thermal

当然、端末に触ってみても熱は感じられます。ヤケドするほどではありませんでしたが、ちょっと心配になる程度には発熱していました。

ベンチマーク

Antutu
Geekbench4
GFXBench

電池持ち

Compactの名にふさわしい電池持ちの良さを発揮しています。特に待ち受け時や、ネットサーフィン・SNS等の軽い動作を行っている場合の電池消費が少ないように感じました。

xperia-xc-battery
48時間放置して10%しか電池が減りませんでした。

カメラ

それなりにキレイに撮れるカメラではあると思います。例えばトンカツの写真ではアプリが撮影物を「料理」と認識し、自動で色味を調整してくれました。

ただ、1つ気になったのが「モノに寄れない」という点です。Xperiaのカメラはシリーズ全体でモノ撮りより風景撮りを重視する傾向にありますが、Xperia X Compactのカメラはちょっと許容できないレベルで被写体に寄ることが出来ません。(3枚目)

ディテールの描写や色味などはそれなりに良いと感じたのですが、対象物に寄れない点だけが気になりました。

MVNOやテザリングなど

Compactシリーズのグローバル版としては初めてLTE B19やFOMAプラスエリアに対応しました。当然、グローバル版にはdocomoの不要なアプリはインストールされていませんので、MVNO(格安SIM)と組み合わせて運用するのにも適していると言えるでしょう。

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LTE B19やW-CDMA B6/19にしっかりと対応しています。
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残念ながら技適は無し。

電源ボタン (指紋認証)

XperiaではZ5シリーズから電源ボタンに指紋センサーが内蔵されるようになりましたが、「フニャフニャしていて押した感じがしない」「指紋認証の精度が悪い」等々、あまり評判が良くなかった機種があるのも事実です。

xperia-xc-power-button

しかしながらXperia X Compactではそういった欠点は感じられず、押し心地・精度・速度のすべての面で及第点を超えていると思いました。特に精度と速度はなかなかで、大半の人が満足する出来だと感じました。

スピーカー

Xperia X Compactにはフロントステレオスピーカーが搭載されており、動画やゲームのような「フルスクリーンで楽しむコンテンツ」をより満喫することができます

xperia-xc-movie
フロントステレオスピーカーは動画などをより楽しむことが出来ます。

欠点の挙げるとすれば、音量を最大まで上げると音割れが発生してしまう点でしょうか。スマホのスピーカーに音量を求めること自体がそもそも酷だとは思いますが、気づいたので一応指摘しておきます。

USB Type-C

Xperia X CompactのUSB端子は従来のMicroUSBではなく、今後普及すると見込まれているType-Cという新しい形状のUSB端子を採用しています。

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Xperia X CompactのUSB端子。

Type-C自体はリバーシブルで非常に使い勝手が良いのですが、まだあまり普及しておらず、充電手段は自分で確保しなければならないのが現状です。おそらくあと1年ほどはこの状況が続くと思いますので、Xperia X Compactを購入する際には一緒に変換アダプターか何かを買うことをオススメします。

USB OTG

需要があるのかわかりませんが、試してみたので一応載せておきます。結論としては問題なくOTG機能が利用できましたが、USBポートの転送速度がUSB 2.0止まりである点に注意が必要です。

xperia-xc-otg

所感

「片手操作のしやすさ」と「電池持ちの良さ」という2点にどれだけ価値を見いだせるかで、このXperia X Compactに対する評価が大きく変わってくると思います。この2点については「Compactシリーズのアイデンティティ」とも言える部分であり、他の機種と比較しても特に優れています。

そのため、「片手操作のしやすさ」や「電池持ち」を最も重視する方にこそオススメできる端末であると感じました。先代のZ5 Compactを選ぶという手もありますが、非公式ながらも防水防塵に対応していること、持ちやすさや今後のアップデート等を考えると、個人的にはXperia X Compactの方をオススメします。

Xperia X Compactは以下の通販サイトで販売されています。