Surface Duo 充電仕様調査・ミニレビュー

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一昨年買うだけ買ってブログのネタにしていなかったので、Surface Duoの付属品やUSB Type-Cポートの仕様調査とミニレビューを行います。

測定環境

  • Surface Duo
    • 型番: 1930
    • SKU: 6574C / TGP-00001
    • Android 12.0.0 / 2022.819.16 / セキュリティパッチレベル2022年12月1日

付属品の仕様

Surface Duoには充電器とケーブルが付属しており、それぞれ以下の仕様となっています。

充電器はUSB BC DCPとUSB PD 18Wに対応しています。

ケーブルはUSB 2.0 / USB PD 60W対応です。

対応している充電規格

USB PD

Surface Duo付属の充電器 (型番: 1847) にSurface Duoを接続したところ、9V⎓2.0Aがリクエストされ、約11Wが供給されていました。

USB PD PPS

Samsung EP-TA845に接続したところ、3.3-11.0V⎓5.0Aがリクエストされ、約11Wが供給されていました。

USB Type-C Current

USB Type-C Current 3A対応のGoogle ADP-23AWに接続したところ、約11Wが供給されていました。

Google ADP-23AWのもう片方のポートに負荷を掛け、Surface Duoが接続されている側のポートのCCの電圧をUSB Type-C Current 1.5Aのものに変動させたところ、供給される電力が7Wに減少しました。

Surface DuoはCCの電圧を監視して、引く電流量を適切にコントロールするようになっています。

Apple 2.4A

Apple A2167で充電したところ、約7Wが供給されていました。

USB BC DCP

USB A to C変換アダプターとA to Cケーブルを使用してUSB Default Power状態にしたGoogle ADP-23AWに接続したところ、約7Wが供給されていました。

Nintendo HAC-002(JPN)

Nintendo Switch付属のNintendo HAC-002(JPN)に接続したところ、5V⎓1.5Aがリクエストされ、約7Wが供給されていました。

DisplayPort Alternate Mode

Surface DuoはDisplayPort Alternate Modeに対応しています。

ミニレビュー

Surface Duoを使った簡単な感想を。

まず特筆すべきなのがデザインです。Surface Duo 2はめちゃ出っ張っているアウトカメラが生えてしまいましたが、Surface Duoにはアウトカメラがなく、非常に整った外観をしています。アウトカメラがないおかげでディスプレイを外側にして閉じてもピッタリと閉じることができますし、こういったデザインにできたのは半分コンセプトモデルみたいなものである初代モデルの特権と言えるでしょう。

また、Surface Duoでもう1つ特筆すべきなのがヒンジです。360°動く上に非常にスムーズで、ガリガリとした感触などは一切ありません。このサイズでこれを実現するのはエンジニアリングに相当時間とコストを掛けたのではないかと思われます。また、質感は頑張ってプレミアム感を出そうとしていることが分かる仕上がりで、投げ売りされていたものの定価は999 USDだったことを思い出させてくれます。一方でやはり物理的に薄いため、剛性に関してはやや不安を感じます。尻ポケットに入れて座ったりするのはやめた方が良いでしょう。

動作に関しては「良くも悪くもない」といったところです。アプリの動作自体はそこまで悪くないですが、全画面表示している状態からホームへ戻る動作などがラグいです。また、タッチパネルの感度がやや悪い印象があり、この辺もマイナスポイントです。

ソフトウェアに関しては正直うーんという感じです。何が問題なのかというと、サードパーティのアプリのサポートが非常に乏しいという点です。Surface Duoは特殊なフォームファクターであるため、ランチャーやIMEなど特定ジャンルのアプリでは、Surface Duoをサポートしていないものはインストールしても一部機能が使えなかったり期待通りに動かなかったりします。そのため、結局純正のMicrosoft LauncherやSwiftkey Keyboardを使うことになるわけですが、個人的にこれらはお世辞にも使いやすいとは思えません。もちろん慣れていないという面もありますが、設定項目が乏しかったり「そうじゃねんだよな〜」という動作があり、かと言ってサードパーティのアプリに逃げたところでほぼ全て期待通りには動かず、痒いところに永遠に手が届かない状態となっています。この辺はSurfaceが重視しているプロダクティビティ・生産性にも関わってくると思いますが、少なくとも私が使う範囲ではMicrosoftの純正アプリに足を引っ張られています。

最後は「2画面」というSurface Duo特有のフォームファクターについてです。Surface Duoを使って実感しましたが、2画面というフォームファクターは本当に一長一短だと思います。例えば電子書籍を読む場合では、真ん中が本のように折れることによって、あたかも本物の本を読んでいるかのような読書体験を得られます。これはタブレットでは実現できない、1ランク上のUXです。一方で、Surface Duoのような2画面のフォームファクターの場合、画面と画面が連続していないため、「見開きのページを切れ目なしで読める」という電子書籍のアドバンテージが失われてしまいます。

この問題は「ウルトラワイドモニターとデュアルモニターどっちにするか問題」に通ずるものがあるでしょう。これは個々人の使い方や好みに大きく左右されるため、一概にどちらが良い悪いと言えるものではありません。Surface Duoに関しても同様で、Surface Duoのような2画面が良いのか、はたまたGalaxy Foldのように1画面折りたたみ式が良いのかはその人の使い方次第です。何となく似ているので比べてしまいがちですが、実はこの2つは比べるようなものではないというのがSurface Duoを使った感想です。

このことを実体験として知ることができただけでもSurface Duoを買った価値があったと個人的には思っています。

(ミニレビューと言いつつ割とちゃんと書いてしまった……)

オマケ

これが本当のSurface Duo (フォトショでコピーしたとかではなく本当に2台あります)