USBケーブル、特にUSB Type-Cケーブルについて、見た目でスペックが分からなくて困るという人が結構いるようなので、私が行っているUSBケーブルの見分け方を紹介します。
はじめに
こんにちは、USBオタクです。
みなさんUSBで消耗していますか? インターネットでは日々USBについて不平不満が述べられていますが、その中でも比較的よく見かけるトピックとして「USBケーブル訳分からん」というものがあります。
確かにUSBはUSB 2.0、USB 3.x、USB4という風に新しい仕様が追加される度にケーブルの種類も増えているため、どんどん区別するのが難しくなっています。個人的には「そんなのHDMIやDisplayPortでも同じじゃん」と思ったりもしますが、USBばかりボロカスに言われるのは良くも悪くもUSBがそれだけよく使われているテクノロジーだということでしょう。HDMIとか1度接続したらそうそう挿し替えたりしないですしね。
そんな「USBケーブル訳分からん問題」ですが、分からんと言っている人のコメントを見ていると、必要以上の情報や誤った情報をインプットして、難しく考えすぎている人が多いように感じます。なので、私が行っているケーブル識別法のなかでも、なるべく単純で頭を使わずにできる方法を紹介できればと思います。
USBケーブルはロゴに注目!
ということで今回紹介するUSBケーブルの識別方法ですが、それは「USBケーブル本体のロゴに注目する」という方法です。
簡易ケーブルテスターなど機材を使う方法もありますが、数千円程度の簡易機材で得られる情報は断片的で、それのみではケーブルのスペックを特定できないため、個人的にはオススメしないです。買うのにお金も掛かりますし。
写真のように、みなさんがお持ちのケーブルにもロゴが刻印・印刷されていたりいなかったりすると思いますが、そのロゴを以下の表に当てはめて、どれに該当するか探すだけです。
eMarkerだのAlternate Modeだの小難しいことを言っているこの世の文章はすべて無視していいです。USBケーブル本体のロゴを確認して、それが表のどれに当てはまるか探してください。
ロゴがないケーブルについて
ケーブル本体のロゴを探したものの、ロゴが全く印字されていないという場合も多いと思います。
その場合ですが……残念ながら、そのケーブルを外観から識別することはできません。専用の機材を使えばケーブルのスペックを特定することはできますが、ロゴなどが何もないケーブルのスペックを外観のみで100%識別するのはどんなに詳しい人でも不可能です。
そのため、ロゴのないケーブルについては「最低スペックのUSBケーブルだ」と考えてください。もしかすると上位のスペックのケーブルかもしれませんが、少なくとも外観からは識別することができません。なので、最低スペックのUSBケーブルだと見なしてください。
表に当てはまるロゴがない
「ケーブル本体に何らかのロゴが印字されていたけど、そのロゴが表にない」という場合もあると思います。例えば以下のようなロゴです。
表中にないロゴがケーブルに印字されていた場合、おそらくそのロゴはUSB非公式の独自ロゴです。
このような場合、印字されている数字・単位である程度スペックを絞り込めますが、あくまで推測に留まります。そのため、機会があればUSB公式のロゴ (識別表に記載のあるロゴ) が印字されているケーブルに買い替えることをオススメします。
USB PDのワット数を見分ける方法
C to Cケーブルが対応するUSB PDの最大ワット数は以下の3種類のいずれかです。このうちのどれに対応しているか見分ける方法を紹介します。
- 60W
- 100W
- 240W
ロゴに「60W」「240W」と書かれている場合
まずはケーブルのロゴに「60W」「240W」と書かれている場合です。具体的には以下のようなロゴです。
これらのロゴがケーブルにある場合は、文字通り60Wないし240WのUSB PDに対応しています。
ロゴに「60W」「240W」の文字がない場合
ロゴに「60W」「240W」の文字がない場合は、ケーブルの根本などを目を凝らして見てみてください。運が良ければ、以下の写真のように「100W」「240W」などと印字されている場合があります。
もし「60W」「100W」「240W」「3A」「5A」といった文字が印字されていれば、大抵の場合それはそのケーブルが対応しているUSB PDの最大ワット数です。
なお、3Aは60W、5Aは100Wと読み替えてください。
それっぽい文字が見つからない場合
もしケーブルを隅から隅まで見てみても「60W」「100W」「240W」「3A」「5A」といった文字が見つからない場合、そのケーブルが対応しているUSB PDの最大ワット数は不明です。
外観からは判断することができないので、そのケーブルが対応するUSB PDのワット数は最低スペック、つまり60Wだと考えてください。
付属品のUSBケーブルについて
最後に、付属品のUSBケーブルについて少しコメントさせてください。
スマートフォンやワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリーなど電子機器を購入するとUSBケーブルが付属してくる場合は多いと思いますが、そういった付属品のUSBケーブルは基本的に信用しないでください。
なぜかというと、付属品のUSBケーブルは品質が悪い場合がかなり多いためです。スマートフォンなど高価な製品に付属しているケーブルはまだマシですが、モバイルバッテリーやワイヤレスイヤホンといった数千円程度の製品、特に無名メーカーのものに付属しているケーブルは、一般的に品質が悪い場合がかなり多いです。
付属品で信用できるのは、Apple、Samsung (Galaxy) 、Googleといった、誰もが知っているメーカーのものぐらいだと考えてください。
おわりに
ということで、ロゴによるUSBケーブル識別法の紹介でした。
みなさん色々文句はあると思いますが、USBのエコシステム上、外観だけで全てのケーブルのスペックを識別するのはかなり難しいです。
最近は上記のような分かりやすい新ロゴが印字された製品も発売されてきています。今後USBケーブルを購入する際は、値段だけでなく、これらのロゴの有無にも注目してケーブルを選んでみてはいかがでしょうか。