DisplayPort Alt ModeやUSB PDなど、OnePlus 7TのUSB Type-Cポートの仕様を調べてみました。
※ OnePlus 7T HD1700 (Android 10 / OxygenOS 10.0.9.HD65AA / QKQ1.190716.003)
Warp Charge 30T & Dash Charge
Warp Charge 30TとDash Chargeの互換性や充電時間などは別の記事にまとめてあります。
Qualcomm Quick Charge
Quick Charge 3.0に対応しているUSB Standard-A ACアダプターでOnePlus 7Tを充電したところ、画面点灯状態で約7.5W (5V/1.5A) 、画面消灯状態で約9W (5V/1.8A) が供給されていました。Qualcomm Quick Chargeには対応していない模様です。
USB Type-C Current
C to Cケーブル
USB PD非対応・USB Type-C Current 3A対応のGoogle ADP-23AWとC to CケーブルOnePlus 7Tを充電したところ、約10W (5V/2.0A) が供給されていました。 (画面オン・オフで変化なし)
A to Cケーブル (56kΩ)
Google ADP-23AWとA to Cケーブル (56kΩ使用品) を使ってOnePlus 7Tを充電したところ、画面点灯状態では約7.5W (5V/1.5A) 、画面消灯状態では約9W (5V/1.8A) が供給されていました。
A to Cケーブル (10kΩ)
Google ADP-23AWとA to Cケーブル (10kΩ使用品) を使ってOnePlus 7Tを充電したところ、約10W (5V/2.0A) が供給されていました。 (画面オン・オフで変化なし)
56kΩケーブルで充電した場合と比較すると、一応CCの電圧を見て挙動を変えるようになっている模様です。
USB PD
Apple A1720
iPad ProやiPhone 11 Proに付属しているUSB PD 18W対応のApple A1720で充電したところ、5V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、画面点灯状態では約10W (5V/2.0A) 、画面消灯状態では約15W (5V/3.0A) が供給されていました。
Anker A2015113
USB PD 60W対応のAnker A2015113で充電したところ、5V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、画面点灯状態では約10W (5V/2.0A) 、画面消灯状態では約15W (5V/3.0A) が供給されていました。
Samsung EP-TA845
USB PD 45W対応のSamsung EP-TA845で充電したところ、5V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、画面点灯状態では約10W (5V/2.0A) 、画面消灯状態では約15W (5V/3.0A) が供給されていました。
Nintendo HAC-002(JPN)
Nintendo Switch付属ACアダプター HAC-002(JPN)で充電したところ、5V/1.5AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、約7.5W (5V/1.5A) が供給されていました。 (画面オン・オフで変化なし)
Anker A2613121
USB PD 60W対応のAnker A2613121で充電したところ、5V/2.4AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、画面点灯状態では約10W (5V/2.0A) 、画面消灯状態では約12W (5V/2.4A) が供給されていました。
OnePlus 7TはUSB PD対応ACアダプターで充電した場合最大5V/3Aで充電されますが、このAnker A2613121はUSB PDの仕様に違反しているため、充電速度が劣ります。
充電中に電流値が安定しない
OnePlus 7TをUSB PDで充電した場合、電流値が安定しない事象が起きることを確認しました。
これはAnker A2712121で充電した時のグラフですが、程度の差はあれ基本的に全てのUSB PD ACアダプターでも同様の事象が発生します。他のスマートフォン・PCでは問題のない複数のACアダプターで同じ事象が起きたため、これはOnePlus 7T側の問題と考えられます。
PCのUSBポートに接続した場合
PCのUSB 3.1 Standard-AポートにUSB 2.0/USB 3.1ケーブルを使って接続したところ、どちらの場合も約2.5W (5V/0.5A) が供給されていました。OnePlus 7Tは接続先のポートがUSB 2.0かUSB 3.xかどうか識別せず、一律で2.5Wを消費する仕様の模様です。
DisplayPort Alternate Mode
USB Type-C to DisplayPortケーブルを使用したところ、OnePlus 7T本体に表示されている内容が外部モニターにミラーリングされました。
イヤホンジャック変換アダプター
アナログ型 (AAAM) ・DAC内蔵型どちらの変換アダプターを使用した場合もイヤホンから音楽が再生されました。 (普通の3極イヤホンで確認)
電力供給
Source_Capabilitiesメッセージ
OnePlus 7TはSource_Capabilitiesメッセージで5V/1.5AのFixed Supply PDOを通知します。
負荷テスト
OnePlus 7Tに電子負荷を取り付けて電力を出力させてみましたが、約6W (5V/1.2A) で出力がシャットダウンされました。Source_Capabilitiesメッセージでは5V/1.5A出力できると通知しますが、実際には出力できません。
所感
一応USB PDには対応していますが、充電時の電流値がなぜか不安定だったりと、やはりOnePlusのスマートフォンはiPad ProやGalaxyなどと比較すると明確に挙動が怪しいです。
Apple・Pixel・Galaxyと比べたらOnePlus 7Tは格安スマホみたいなものなのでまだ許せますが、信頼性という点ではそれらの1流メーカーには遠く及ばない印象です。