Anker PowerPort Speed PD 60 レビュー : USB PD充電器に迷ったらこれを買うべし (2019)

※当サイトでは通販サイトへのリンクの一部にアフィリエイト広告を使用しています。

USB PD 60W対応ACアダプター「Anker PowerPort Speed PD 60 (型番: A2015113) 」を購入したのでレビューします。

要約

Anker A2015113について、私が調べた限りではUSB Type-C・USB PDの仕様・規格に違反している部分は見つかりませんでした。

家でも出先でもこのACアダプターを使用していますが、トラブルなく使えています。仕様に準拠したものが欲しい人にも、そうでない人にもオススメできるACアダプターです。

開封・製品写真

  • PowerPort Speed PD 60
  • USB 急速充電器
  • Model/品番: A2015
  • Input/入力: 100-240V-1.7A 50-60Hz
  • Output/PD 出力: 5V==3A / 9V==3A / 15V==3A / 20V==3A
  • Anker Technology Co., Limited
  • Made in China
  • PSEマーク: あり (TÜV SÜD PSB Pte Ltd / ひし形 / アンカー・ジャパン株式会社)
  • SN: AFZP7N1911400128

RAVPower 61Wと比較

同じ60W (61W) 出力のRAVPower RP-PC112との比較です。フットプリント自体はRAVPowerの方が小さいものの、厚さはAnkerの方が薄いため、体積的にはそう大きな差はありません。

また、RAVPowerは角ばっているのに対してAnkerは丸みを帯びているため、Ankerの方が持ち運んでいる最中にカバンの中で他の物を傷つける恐れが少ないです。

Source_Capabilitiesメッセージ

PowerPort Speed PD 60は最大60WのUSB PDに対応しています。

実際のUSB PDのパケットを確認したところ、製品外装に印刷されている「5V/3A」「9V/3A」「15V/3A」「20V/3A」と同じ内容のFixed Supply PDOを含むSource_Capabilitiesメッセージを送信していました。

その他に怪しい点も特になかったため、USB PDの通信に関して特に問題はないと考えられます。

いろいろ充電してみた

Nintendo Switch (2019)

Nintendo Switch (2019) を接続したところ、15V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、約12Wが供給されていました。

TVモードも動作しました

ThinkPad Yoga 370

ThinkPad Yoga 370を接続したところ、20V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、最大で約55Wが供給されていました。

Lenovo Vantage上からも「60W USB-C 電源」として認識されていました。

iPad Pro 11 (2018)

iPad Pro 11 (2018) を接続したところ、15V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、最大で約27Wが供給されていました。

iPad Air 2

iPad Air 2を接続したところ、USB PDのネゴシエーションは行われず、最大で約15Wが供給されていました。 (恐らくApple 2.4A充電プロトコル)

Galaxy S9

Galaxy S9を接続したところ、5V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、最大で約10Wが供給されていました。

Pixel 3

Pixel 3を接続したところ、9V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、最大で約15Wが供給されていました。

OnePlus 7

OnePlus 7を接続したところ、5V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、最大で約15Wが供給されていました。

Nextbit Robin

USB PD非対応のNextbit Robinを接続したところ、最大で約10Wが供給されていました。

USB PD以外の充電規格を確認

AVHzY CT-2 (Kotomi Premium)とPOWER-Z KM001Cを使用して、対応している各種充電規格を確認しました。

Kotomi PremiumとPOWER-Z KM001Cで結果が食い違っていますが、「USB BC 1.2 DCP」と「Apple 2.4A」に対応していると思われます。 (Kotomi Premiumは対応しているはずのUSB BC 1.2 DCPを検出しないことが度々ある)

最新のUSB Type-Cの仕様では、USBが定める方法以外で充電のハンドシェイクを行うことは禁止されている ≒ USB系以外の充電規格に対応することは仕様違反ですが、確か2019年中は仕様変更の猶予期間としてOKということになっていたはずなので、Apple 2.4Aに対応していることは一応セーフのはずです。

ストレステスト

長時間負荷テスト

7時間ほど連続で20V/3Aを出力させてみたところ、最初から最後まで問題なく60Wを出力していました。

テスト後に触ってみると「ギリギリ人が触れ続られるかどうか (50℃ぐらい?)」の温度だったので、発熱も許容範囲内だと思います。

過負荷テスト

5V・9V・15V・20Vそれぞれで定格以上の負荷を掛けてみたところ、どの電圧でも約3.8Aで出力がシャットダウンしました。 (恐らく過電流保護回路が作動した)

所感

2019年4月に購入して以降、コンセントに挿しっぱなしにして毎日手持ちのデバイスを充電していますが、1度もトラブルなく、期待通りの仕事をしてくれています。強いて言えば、12Vに対応していればベターだったかなと思います。

ガジェット好きが飛びつきそうな「GaN IC採用で超コンパクト!」といった要素はありませんが、このPowerPort Speed PD 60も十分に小型・軽量であり、変に割高だったりもしないため、選択肢としては大いにアリだと思います。USB Type-C・PDの仕様に準拠していないRAVPower RP-PC112を買うぐらいであれば、このAnker PowerPort Speed PD 60の方をオススメします。