Nokia 6.1 Plusを購入したので、USB PDやQuick Chargeなどの対応状況を調べてみました。
※ Nokia 6.1 Plus TA-1103 (Android 9.0 / 00WW_3_30B_SP01)
Quick Charge
Quick Charge 3.0対応のACアダプタに接続したところ、Quick Charge 3.0が有効になり、最大で約5.8V/2.9Aが供給されていました。
USB Type-C Current
PCのUSB Standard-Aポートに接続
56kΩ抵抗が使用されているA to Cケーブルを使って、PCのUSB Standard-Aポートに接続したところ、約5V/0.5Aが供給されていました。
Google ADP-23AW
USB Type-C Current 3Aに対応しているGoogle ADP-23AWに接続したところ、最大で約5V/2.7Aが供給されていました。
USB Type-C Current まとめ
Nokia 6.1 PlusはCCの電圧によって引く電流値を正しくコントロールするように設計されており、Default USB Powerの場合は最大5V/0.5Aを、USB Type-C Current 3Aに対応している場合は最大5V/3Aを消費するようになっています。
USB PD
Sink_Capabilites
Nokia 6.1 Plusが送信するSink_CapabilitiesメッセージのPDOは「5V 3A (Fixed) 」「9V 3A (Fixed) 」でした。
Anker A2014112
USB PD 30Wに対応しているAnker A2014112に接続したところ、9V/3Aでネゴシエーションが行われ、約16Wが供給されていました。
Source_Capabilities
Nokia 6.1 Plusが送信するSource_CapabilitiesメッセージのPDOは「5V 1.5A (Fixed) 」でした。
Apple純正のUSB-C – Lightningケーブル A1656を使ってiPad Pro 10.5を接続したところ、5V/1.5Aでネゴシエーションが行われ、約7.5WがiPad Pro 10.5へと供給されていました。
スリープ時のみ急速充電?
Nokia 6.1 Plusはスリープ状態 (というか画面オフ状態?) の場合にのみ、急速充電となるようです。
色々試してみたのですが、Quick ChargeやUSB Type-C Current 3A、USB PDのいずれかに対応しているACアダプタで充電している場合、画面オフの状態では最大13〜18Wが供給されていたものの、その状態で画面を点灯 (スリープを解除) させると、いずれの場合も供給されている電力が5W (5V/1A) に低下していました。そして、その後にまた画面をオフにすると、数秒後には供給されている電力が元の13〜18Wに戻っていました。
以上から、Nokia 6.1 Plusは画面オン状態では急速充電にならないと考えられるため、充電中はスマホを触らず放置しておいたほうが良さそうです。
オーディオ出力
Nokia 6.1 Plusはアナログ型 (AAAM) の変換アダプタに対応しておらず、接続しても本体スピーカーから音楽が流れました。
DAC内蔵型の変換アダプタを接続した場合では、イヤホンから音楽が流れました。
所感
CCの電圧によって引く電流値を正しくコントロールし、USB PDにも対応し、Role Swapも問題なく行えるということで、USB Type-C機器としてキチンと設計されているという印象です。 (Quick Charge 3.0に対応しているのは厳密には規格違反ですが)
USB PDはおろかUSB Type-C Current 3Aにすら対応していない定価500ドルのスマホもありますが、このNokia 6.1 Plusは3万円でお釣りが来る機種にも関わらず、USB Type-C周りもちゃんと作られていると思います。