Galaxy S9のUSB Type-Cポートの仕様を調べてみた

Galaxy S9 (SCV38) を購入したので、USB Type-Cポートの仕様を調べてみました。

簡単にまとめると

Galaxy S9のUSB Type-Cポートの仕様は以下の通りでした。

  • USB 3.1 Gen 1
  • Quick Charge対応 (恐らくQC 2.0)
  • USB Type-C Current 3A対応
  • USB PD 3.0対応
  • Sourceとして動作する場合は最大5V/0.5A出力
  • DisplayPort Alternate Mode対応

データ転送

Galaxy S9はDisplayPort Alternate Mode (DisplayPort over USB-C) に対応しているので、USB 3.1 Gen 1もしくはGen 2に対応していることは確定です。

Galaxy S9の日本語公式ページを見ても、ただ「USB type-C」と記載されているだけで具体的な転送速度は分かりませんが、日本と同様にSnapdragonモデルが投入されている中国向けの公式ページには「USB 3.1 Gen 1」との記載があるため、恐らく日本向けモデルもUSB 3.1 Gen 1と思われます。

Quick Charge

Galaxy S9をQuick Charge 3.0に対応しているUSB Standard-A ACアダプタで充電したところ、約9V/1.1Aが供給されていました。

電圧が、段階的に上がるのではなく5Vから9Vへと一気に昇圧しているため、QC 3.0ではなくQC 2.0対応と思われます。

USB Type-C Current

PCのUSB 3.1 Gen 1 Standard-Aポートへ接続

USB 2.0ケーブル使用時

USB 3.1 Gen 1ケーブル使用時

56kΩ抵抗が使用されているA to Cケーブルを使って、PCのUSB 3.1 Gen 1 Standard-Aポートに接続したところ、USB 2.0ケーブルでは約5V/0.5Aが、USB 3.1 Gen 1ケーブルを使った場合では約5V/0.9Aが供給されていました。

Google ADP-23AW

USB Type-C Current 3Aに対応しているGoogle ADP-23AWでGalaxy S9を充電したところ、約5V/2.2Aが供給されていました。

USB Type-C Currentまとめ

Galaxy S9は、CCの電圧やUSBの世代 (2.0 or 3.1) によって引く電流値を正しくコントロールするように設計されており、Default USB PowerでUSB 2.0の場合は最大5V/0.5Aを、Default USB PowerでUSB 3.1の場合は最大5V/0.9Aを、USB Type-C Current 3Aに対応している場合は最大5V/3Aを消費します。

USB PD

Anker A2014112

USB PD 30Wに対応しているAnker A2014112でGalaxy S9を充電したところ、5V/3Aでネゴシエーションが行われ、約5V/2Aが供給されていました。

USB PDハブ経由で接続

Anker A2014112を使って、USB PDハブ (Xiaomi ZJQ01TM) 経由でGalaxy S9を充電したところ、まず最初に5V/2Aで、その次に9V/2.45Aでネゴシエーションが行われ、最終的には約9V/1.1Aが供給されていました。

USB PD充電 その他

複数のUSB PD ACアダプタでGalaxy S9を充電した結果が以下のサイトに載っています。

ほとんどのACアダプタで、9Vではなく5Vでの充電となっています。

Source_Capabilities

Galaxy S9が送信するSource_Capabilitiesメッセージを確認したところ、PDOは「5V 0.5A (Fixed) 」でした。

Galaxy S9はUSB 3.1 Gen 1対応であるため、例えばUSB 3.1 Micro-BなポータブルHDDのような、USB PDに対応していない機器を接続した場合、Source_Capabilitiesメッセージで通知する5V/0.5Aを上回る、最大5V/0.9Aの出力が要求されます。

そこで、Galaxy S9のUSB Type-Cポートに負荷を掛けてみたところ、およそ5W (5V/1A) まで出力することができ、それより高い負荷が掛けると出力がシャットダウンされました。

以上より、Galaxy S9は5V/0.9Aを出力でき、USB 3.1な機器も問題なくバスパワー駆動できると思われます。

Sink_Capabilities

Galaxy S9のSink_CapabilitiesメッセージのPDOは「5V 3A (Fixed) 」「4.75~15.75V 3A (Variable) 」でした。

DisplayPort Alternate Mode

縦向き

横向き

YouTube再生時 (16:9)

YouTube再生時 (画面に合わせて拡大)

Galaxy S9はDisplayPort Alternate Mode (DP over USB-C) に対応しています。

Android Oreoでは、DeX PadまたはDeX Stationを使わないとDeXモードが有効になりません。DeXモード以外では、Galaxy S9に表示されている内容がミラーリングされるだけとなります。

ただミラーリングするだけ、かつGalaxy S9側のアスペクト比が18.5:9という変則的なものであるため、必ず非表示領域が生じます。非表示領域があるとどうしても「有効活用できていない感」があるため、現状ではあまり使う気はしないです。

Android Pieへアップデートされると、DeX Pad/StationなしでもDeXモードが有効になるようなので、もう少し実用的になるかもしれません。

オーディオ出力

アナログ型の変換アダプタ (エレコム AD-C35BK)

DAC内蔵型の変換アダプタ (Apple A2049)

Galaxy S9はアナログ型 (AAAM) の変換アダプタに対応しておらず、接続しても本体スピーカーから音楽が流れました。

DAC内蔵型の変換アダプタを接続した場合では、イヤホンから音楽が流れました。

気になった点

※Sink/UFP側がGalaxy S9です。

Galaxy S9は、Vendor_DefinedメッセージのDicover IdentifyコマンドレスポンスでModal Operation Supported=0を返し、また、Discover SVIDsコマンドレスポンスでNAKを返します。

上に書いたように、Galaxy S9はDisplayPort Alternate Modeをサポートしているため、本来であればModal Operation Supported=1と返答し、また、Discover SVIDsコマンドレスポンスではACKを返答し、SVID 65281をサポートしていることをInitiatorへと伝えなければなりません。

しかしながら、DP Alt Modeは普通に動作してるので、実使用で特に問題なることはないと思います。

所感

この記事に載せた分以外にも色々試してみましたが、調べた限りではほぼちゃんとしていました。Galaxy S9は安く見積もっても定価7~8万円はするプレミアムモデルなわけですが、やはり高いものには高いなりの理由がありますね。

USB 3.1 Gen 1なのでデータ転送が明らかに早いですし、サイコーです。所有する価値のあるハードウェアだと思います。

テストに使用した機器

  • メディアロジック USB Power Delivery アナライザ DTW2U3 (公式HP)
  • Galaxy S9 SCV38 SM-G960J (Android 8.0 / R16NW.SCV38KDU1ARK1)
  • Google ADP-23AW (USB Type-C Current 3A対応 / レビュー)
  • Anker A2014112 (USB PD 30W対応 / レビュー)
  • Xiaomi ZJQ01TM (公式HP)
  • USB Type-C to Type-C ケーブル (eMarkerなし)
  • USB Type-C to Standard-A ケーブル (56kΩ抵抗使用品)

この記事について

この記事で使用しているGalaxy S9は、当サイトの管理人が自費で購入したものです。

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