USB-C - イヤホンジャックの変換アダプタは2種類あるので要注意

この記事をシェアする

USB Type-Cを3.5mmステレオミニジャックに変換するアダプタは2種類あるので、購入する際には注意しましょう。

簡単にまとめると

この記事の要点をまとめると、以下の通りです。

  • USB-C – 3.5mmステレオミニジャックの変換アダプタは「アナログ型」と「DAC内蔵型」の2種類がある
  • アナログ型の変換アダプタは対応していない機器が結構ある
  • DAC内蔵型はほぼ全ての機器が対応している
  • なので、DAC内蔵型の方がオススメ
  • 値段や入手性的にAppleの変換アダプタが良さそう

2種類の変換アダプタ

USB Type-Cを3.5mmステレオミニジャック(以下イヤホンジャック)に変換するアダプタは、「アナログ型」と「DAC内蔵型」の2種類があります。

ELECOM AD-C35BK

アナログ型の変換アダプタは、USB Type-Cポートからアナログオーディオ信号を取り出し、それをイヤホンジャックに変換します。そのため、USB Type-Cポートからアナログオーディオ信号を出力できる機器でしか使うことができません。

しかしながら、USB Type-Cポートからのアナログオーディオ出力はあくまでオプションであり、必須とは定められていません。つまり、イヤホンジャックのないスマートフォン・タブレットであっても、アナログ出力に対応していない場合もあるということです。

事実、Pixel 3やiPad Pro 2018などはイヤホンジャックが無いにも関わらずアナログ出力に対応していないため、アナログ型の変換アダプタを使うことができません。

Apple A2049 (MU7E2FE/A)

それに対して、DAC内蔵型の変換アダプタは、USB Type-Cポートからデジタルオーディオ信号を取り出し、そのデジタル信号を変換アダプタ内のDACでアナログ信号に変換し、イヤホンジャックへと出力します。

USB Type-Cを搭載しているようなイマドキのスマホ・タブレット・PCであればほぼ間違いなくデジタル出力に対応しているので、ほぼ全ての機器で使うことができると考えてOKです。

広告

オススメはDAC内蔵型、ただし見た目で区別が付かない

アナログ型とDAC内蔵型、個人的にはDAC内蔵型の方をオススメします。

ここまで読んだ方ならお分かりだと思いますが、アナログ型は使用できる機器に制限があるのに対して、DAC内蔵型はほぼ全ての機器で使うことができるからです。

そのため、「使えないかもしれないアナログ型」よりも、「ほぼ間違いなく使えるDAC内蔵型」の方をオススメします。

ELECOM AD-C35BK
アナログ型

Apple A2049 (MU7E2FE/A)
DAC内蔵型

ただし、アナログ型とDAC内蔵型は見た目で区別が付きません。色が黒とか白とかは関係ないです。

パッケージや製品ページ、レビューなどをよく確認して、頑張って自分で判別しましょう。 (無理難題)

広告

Appleの変換アダプタが良さそう

Apple A2049 (MU7E2FE/A)

見た目で区別が付かない変換アダプタですが、現時点 (2018年11月) では、Appleの変換アダプタが

  • DAC内蔵型
  • 安い (税込 1,080円)
  • 割とどこでも買える (通販 or 実店舗)

ということで、有力な選択肢です。

Amazonで購入できるため、非常に入手性が高いです。 (Apple製品はボッタクリや偽物が多いので、「Amazon.co.jpが販売、発送」となっている商品のみを購入するようにしてください)

実店舗では、ヨドバシカメラビックカメラの「在庫あり」となっている店舗に行って、店員さんにスマホの画面を見せながら「これください」って言えば買えると思います。 (私は買えました)

ちなみに、9to5Googleの記事によると、Google PixelやEssential PH-1、HUAWEI P20 Proで正常に動作したとのことなので、Android端末でも問題なく動作するようです。

広告

USB Type-Cイヤホンという選択肢も

「変換アダプタは見た目的にちょっと……」という方には、USB Type-Cイヤホンという選択肢もあります。

USB Type-Cの規格書には “The analog audio headset shall not use a USB Type-C plug to replace the 3.5 mm plug” という記述があり、アナログ接続のUSB Type-Cイヤホンが禁止されています。裏を返せば、規格に沿って設計されているUSB Type-Cイヤホンは必ずDACを内蔵しているということになります。

DACが内蔵されているということで多くの機器で使えるはずですし、見た目的にもスマートなので、1つ持っておくと何かと便利だと思います。 (現状、バリエーションが絶望的に少ないのと、値段が割と高いのが難点ですが)

広告

製品リスト

一般の方がいろいろ調べるのは面倒だと思うので、自分が知っている製品の一覧を載せておきます。

USB Type-Cイヤホン

iPad Pro 2018では、Pixel USB-C イヤホンは問題なく動作するものの、Xiaomiのノイズキャンセリングイヤホンは動作しないらしいです。

変換アダプタ (DAC内蔵型)

変換アダプタ (アナログ型)

その他

アナログ出力対応のスマホ・タブレット

  • Xperia XZ2 Premium
  • Xperia XZ2
  • Xperia XZ2 Compact
  • HUAWEI P20 Pro
  • HUAWEI P20
  • HUAWEI Mate 10 Pro
  • HUAWEI MediaPad M5 Pro
  • HUAWEI MediaPad M5 (参考)
  • Moto Z
  • Mi MIX 2S
  • Black Shark

アナログ出力非対応のスマホ・タブレット

  • iPad Pro 12.9 (2018)
  • iPad Pro 11 (2018)
  • Pixel 3 XL
  • Pixel 3
  • Pixel 2 XL
  • Pixel 2 (参考)
  • HTC U12+
  • HTC U11
  • HTC U11 life / Android One X2 (参考)
  • Razer Phone (参考)
  • Essential PH-1

補足・余談

DAC内蔵型の変換アダプタやUSB Type-Cイヤホンが動作しない機種

DAC内蔵型の変換アダプタやUSB Type-Cイヤホンについて「ほぼ全ての機器で使える」と書きましたが、その「ほぼ全て」に当てはまらない機器について説明します。

DAC内蔵型の変換アダプタやUSB Type-Cイヤホンが動作しないのは、「USB Audio Device Classに対応していない機器」と「Dual-Role Powerに対応していない機器」です。

1つ目の「USB Audio Device Classに対応していない機器」ですが、Windows・macOS・Android・iOSあたりは標準で対応しているので、基本的に気にする必要はありません。

ただし、Nintendo SwitchがUSB Audio Device Classに対応していない (?) というウワサを目にしたことがあるので、Switchに関しては普通にイヤホンジャックを使ったほうが無難です。

2つ目の「Dual-Role Powerに対応していない機器」は、ごく一部のスマートフォンが当てはまります。具体例を挙げると、「Nextbit Robin」と「OnePlusのスマートフォン」です。

Nextbit RobinのUSB Type-Cポートは充電専用であり、給電は出来ない仕様となっているため、USB Type-Cポートに何か接続したとしても動作しません。

Robinとちょっと事情が違うのが、OnePlusのスマートフォンです。OnePlusのスマホはDRPが正しく実装されておらず、手動でOTG機能をオンにするまでDRPが無効になっています。そのため、DAC内蔵型の変換アダプタやUSB Type-Cイヤホンが動作しません。 (ただし、OnePlus 6Tはイヤホンジャックが無くなっているので、この辺の仕様が変わっている可能性あり)

HUAWEI端末の音の遅延を軽減できる?

HUAWEIのスマホ・タブレットは音の遅延がひどく、音ゲーには適さないことが知られていますが、DAC内蔵型の変換アダプタを使うと遅延が軽減するらしいです。 (デレステではタイミング調整が+30前後から+18前後に改善するらしい)

HTCのUSB Type-Cイヤホン

HTCのスマホに付属してくるUSB Type-Cイヤホンは規格で禁止されているアナログ接続らしく、使用できる機器が限られるので注意してください。 (参考)

アナログ型のちょっと詳しい説明

SONY EC270
「USB Type-C™ Audio Adapter Accessory Mode」

USB Type-Cの規格で「Audio Adapter Accessory Mode」というものが用意されており、アナログ型の変換アダプタはこの仕様に基づいたものとなります。

AAAMの変換アダプタはあくまで「端子の形状を変換しているだけ」であり、信号的には何も変換していません。USB Type-Cポートからイヤホン用のアナログオーディオ信号を出力させ、それをそのままイヤホンジャックの形に変えているだけです。

アダプタのバリエーションとしては、「イヤホンジャックのみが備えられているタイプ」と「イヤホンジャックと充電用Type-Cレセプタクルを備えているタイプ」の2種類が想定されています。

上のSony EC270のような「イヤホンジャックと充電用Type-Cレセプタクルを備えているタイプ」ですが、充電用に供給できる電力は最大でも2.5W (5V/0.5A) と定められています。亀のように遅いiPhone付属のACアダプタですら5W (5V/1A) 出力なので、単純計算でその半分の充電スピードということになります。充電が遅すぎて使い物にならないことが予想されるので、オススメしません。

AndroidでAAAMは非推奨とされている

Android CDD for Android 9 Pie, 7.7.2. USB host mode

様々なメーカーからリリースされるAndroid端末の互換性を保つためにGoogleが各種要件が定めており、「Android Compatibility Definition Document」として公開されています。

AAAMに関する記述がAndroid 8.0向けのCDDから追加されており、「STRONGLY RECOMMENDED to NOT support Audio Adapter Accessory Mode」とされています。

実際、Google謹製のPixel 2シリーズやPixel 3シリーズはいずれもAAAMをサポートしていません。

DAC内蔵型のちょっと詳しい説明

USB Type-Cの規格で「USB Type-C Digital Audio (TCDA)」という項目があり、そこではUSB Type-Cポートでのデジタルオーディオ信号の取り扱いについて定められています。そのため、DAC内蔵型の変換アダプタ (とUSB Type-Cイヤホン) は、通常であればTCDAの規格に沿って設計・製造されているはずです。

TCDAという名前は付いているものの、信号の取り扱いはUSB Audio Device Class 1.0/2.0/3.0に準ずるようなので、実情としては「形状がType-Cに変わっただけのUSB Audio Device Class」という認識でOKっぽいです。実際、DAC内蔵型の変換アダプタはPCに繋ぐと普通にオーディオデバイスとして認識されます。

規格外のACアダプタを使うと変換アダプタと誤認識する?

Bridged CCsのACアダプタとE-Markedケーブルを組み合わせると、ホスト側の機器がACアダプタのことを「AAAM仕様の変換アダプタである」と誤認識する可能性をNathan K.氏が指摘しています。

https://plus.google.com/102612254593917101378/posts/7Cjq1yS2CHz

規格違反の製品には注意しましょう。

所感

恐らく「全ての信号をUSB Type-Cで!」的な思想でUSB Type-Cポートからアナログオーディオ信号を出力できるようにしたのだと思いますが、現状としては完全に混乱の元凶となっています。

ホスト側の機器のDACを使わずに外部のDACでD/A変換するなど無駄の極みですが、AAAM対応機器が今後多数派になるとも思えないので、おとなしくDAC内蔵型の変換アダプタやUSB Type-Cイヤホンを買ってしまう方がいろいろ考えなくて済むのではないかと思います。

この記事について

この記事の内容は全て当サイトの管理人が書いたものであり、何者かがこの記事に対して報酬を支払ったり、事前にチェックを行ったりなどは一切していません。