管理人が使っているUSB Type-C周辺機器を紹介します。
CalDigit USB-C Pro Dock
名前は「USB-C」ですが、Thunderbolt 3接続のドックです。
Thunderboltドックなんてどれも機能的には似たりよったりなので「何が良いの?」と聞かれると返答に困るんですが、敢えて挙げるとすれば「普通に使えること」が1番の長所だと思います。
Thunderbolt 3ドックはBelkinやOWC、Ankerなどいくつかのメーカーが出していますが、中でもCalDigitは発売後のファームウェアアップデートを積極的に行っています。発売前にどれだけテストしても正常に動作しない「相性の悪い機器」は出てきてしまうものですが、もし自分のPCと相性が悪くても新しいファームウェアで正常に使えるようになる可能性があります。
CalDigitのダウンロードページによると、2018年のTS3 Plus以降に発売されたCalDigit製品は大体どれも1度はファームウェアアップデートによる機能や互換性の改善が行われているようです。発売当初は問題なくても後から出てきた機器と互換性の問題が出てくるということは往々にしてあるので、ファームウェアアップデートによる機能や互換性の改善が行われているというのは、安心して購入できるプラス要素だと思います。 (ちなみにBelkinやOWC、Ankerだとファームウェアアップデートは……)
一応機能的な話をしておくと、CalDigit USB-C Pro DockはThunderbolt 3コントローラーにTitan Ridgeを採用しているため、Thunderbolt 3接続に対応していない機器でもDisplayPort Alt Modeに対応していれば映像出力することができます。
USB PDによる電力供給も最大85W (HDMI Dockは94W) までいけるので、大抵のノートPCは充電できるでしょう。
レビュー書こうと思っていたのに気づいたら半年以上経ってしまっていたので、早いところちゃんとレビューを書きたいです。 (小声)
Lexar JumpDrive C20c (64GB)
USBケーブルみたいな見た目をしていますが、れっきとしたUSBフラッシュドライブ (USBメモリ) です。
正直ダサいですが、USB-AとUSB-Cの両方で接続できるという利便性で使ってます。身の回りのデバイスはiPhoneを除いてUSB Type-Cを備えているのでUSB Type-CオンリーのUSBドライブでも一応支障はないのですが、USB-Cポートは電源や映像出力で使っていることも多く、「USB-Cポートは埋まってるけどUSB-Aポートなら空いてる」というシチュエーションがしばしば発生するため、そういった時にUSB-CとUSB-Aの両方で接続できるのが重宝しています。
速度的には「速くもないけど遅くもない」って感じです。SanDisk Extreme Proのようにめちゃ速いというわけではないですが、かといって最安クラスの製品のように書き込みが永遠に終わらないということもないです。「時々データを移すのに使う」ぐらいであれば普通に実用範囲内の速度だと思います。
このLexar JumpDrive C20cは既に廃盤になっている製品で、今は風見鶏というショップが販売している並行輸入品ぐらいしか入手ルートがありません。その代わり、廃盤になっているせいか容量や速度の割に安いので、結構コスパはいいUSBドライブなんじゃないかと思います。
Anker PowerPort III 45W Pod
USB Type-Cデバイスの充電には大体いつもこれを使っています。PPSに対応しているのでGalaxyスマートフォンをSuper Fast Charging規格で超急速充電できますし、定格45WなのでノートPCも充電できます。
これを買う前は兄弟モデルのPowerPort III 65W Pod (レビュー) を使っていたんですが、45W Podの方が軽くてコンパクトなのと、私が日常的に充電するデバイスで65Wを必要とするものがないということで、最近は45W Podの方ばかりを使ってます。45W Podは持ち歩いても苦にならないレベルの重量 (88g) ですが、65W Podの方はちと重い (120g) ので、持ち歩くなら45W Podがオススメです。
エレコム U2C-CC10NBK2
充電用に使っているケーブルで、エレコムのU2C-CC10NBK2です。USB-IF certifiedです。 (Test ID: 3947)
データ伝送はUSB 2.0で、USB PDも60W (20V 3A) までなのでUSB Type-Cケーブルとしては最低スペックですが、安価なのと比較的細くて取り回ししやすいので、雑に使えるのが長所です。ACアダプターのレビューでも60W以下であれば基本的にこれを使っています。
充電用ケーブルとしては後述のApple USB-C充電ケーブルもアリなんですが、Appleのケーブルは持ち手の部分が小さすぎて挿抜しづらいので、60W以上が必要な時以外はこっちのエレコムのケーブルばかりを使ってます。
Apple USB-C充電ケーブル
AppleのUSB Type-Cケーブルです。iPadやMacを買うと付属してくるので持っているという人も多いでしょう。iPadには1mのものが、Macには2mのものが付属してきます。
写真だと分かりにくいかもしれませんが、1mと2mは長さだけでなくケーブル径も異なっていて、2mは結構太くて取り回しが悪いです。1mの方はかなり細くてAppleのケーブルの中では割と取り回ししやすい部類のため、長さが足りるなら1mをオススメします。
データ伝送がUSB 2.0なのは先ほどのエレコムのケーブルと変わりませんが、こっちのAppleのケーブルはUSB PDが100W (20V 5A) まで対応しています。そのため、60W (3A) 以上を流す必要がある場合はAppleのケーブルを使うようにしています。
Appleのケーブルは見た目は良いんですが、プラグの持ち手部分が小さすぎて挿抜しづらいのが難点ですね。ユーザビリティよりも見た目を優先してるあたりがAppleだなって感じです。
AmazonBasics USB 3.1 Gen 1ケーブル (1.8m)
AmazonBasicsのUSB 3.1 Gen 1ケーブルです。AmazonBasicsのロゴがダサいのが玉にキズ。USB-IF certifiedです。 (Test ID: 728)
USB 3.1 Gen 1なので速度的には大したことないですが、このケーブル、長さが1.8mあります。USB-IF certifiedかつ1m超のUSB 3.1 Gen 1ケーブルはそもそも製品数が少なく、それに加えて色がホワイトとなると、ほぼこのAmazonBasicsのケーブル一択です。
「1m超のUSB 3.1 Gen 1ケーブルなんて何に使うんだ?」と思うかもしれませんが、USB Type-CモニターのDisplayPort Alternate Mode接続に使います。USB Type-Cモニターには大抵USB Type-Cケーブルも付属してきますが、PCを床に置いていて長さが足りないとか、付属のケーブルは故障してしまったなどの理由で、1m超のDisplayPort Alt Modeに使えるケーブルを探している人も意外といるのではないでしょうか。
写真で使用しているのはEIZO EV2785 (レビュー) という4Kモニターです。AmazonBasicsのケーブルで問題なく4K 60Hz出力できています。
このケーブルの欠点は、USB PDが最大60W (20V 3A) なことです。USB 3.1なのでケーブル径自体は太いですが、柔軟性はそこそこあります。USB PDが60Wまでという点さえ問題ないのであれば、安価な1m超のDP Alt Mode対応ケーブルとしてアリだと思います。
Club 3D USB Type-C to DisplayPort 1.4 双方向ケーブル
5,000円ぐらいする、Club 3DのCAC-1557というUSB Type-C to DisplayPortケーブルです。
DisplayPort 1.4に対応しており、8K 60Hzや4K 144Hzで映像出力が可能らしいです。 (そんな高機能なモニターは持ってないので試したことはない)
また、このClub 3D CAC-1557には「双方向で使用可能」という特徴もあります。ほとんどのケーブルはUSB Type-C側をPCに、DisplayPort側をモニターに接続した場合でしか動作しませんが、Club 3D CAC-1557はUSB Type-C側をモニターに、DisplayPort側をPCに接続しても動作します。そういった意味で「双方向」です。
USB Type-C to DisplayPortケーブルとしては高価ですが、DP 1.4・双方向対応ということで、値段分の価値はあるケーブルだと思います。
DP 1.2 (4K 60Hz) で良いのであればAmazonBasicsのケーブルが双方向対応の中では安いです。
Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタ [A2119]
Apple純正のUSB Type-Cハブです。Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタには2015年に出た「A1621」と2019年に出た「A2119」という2つのモデルがありますが、これは後者の「A2119」の方です。
参考までに、A1621とA2119はスペックが以下のように異なっています。
型番 | USB-A | HDMI | USB-C |
---|---|---|---|
A1621 | 5Gbps (USB 3.1 Gen 1) | 4k 30Hz (HDMI 1.4b) | 充電専用 |
A2119 | 5Gbps (USB 3.1 Gen 1) | 4k 60Hz HDR (HDMI 2.0) | 充電専用 |
A2119が優れているのは、HDMIの4K 60Hz出力とSuperSpeed USB 5Gbps (USB 3.1 Gen 1) のデータ転送を両立している点です。
探したことがある人は分かると思いますが、USB-AとHDMIを両方備えているタイプのハブは大半が4K 30Hz止まりで、60Hzに対応しているものはThunderbolt 3接続のものばかりです。Thunderbolt 3接続の周辺機器は値段が高価な割に互換性が面倒 (周辺機器に使用されているThunderbolt 3コントローラーがAlpine RidgeだとPCがThunderbolt 3に対応していないと使えない・DP Alt Modeは不可) なので、結構ハードルが高いです。
一方、DP Alt ModeはスマートフォンやiPad、AMDマシンなど様々な機器が対応しており、汎用性が高いです。値段もThunderbolt 3接続のものより安いので、下手なThunderbolt 3/4ドックを買うぐらいであればApple A2119の方がいいんじゃないかと思っています。
Apple USB-C – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ [A2049]
AppleのUSB-C – イヤホンジャック変換アダプターです。
ノイズが少なく、普通の (高能率の) イヤホン・ヘッドフォンを問題なく駆動でき、CTIA方式のマイク付きイヤホンにも対応しているので、1,000円前後の価格帯の中では機能的にも性能的にも優秀な製品だと思います。その辺の有象無象に手を出すぐらいであればこれを買ったほうが良いです。
唯一欠点を挙げるとすれば、ケーブル部分がかなり細いため、扱いが雑な人だとソッコーで断線しそうなところが欠点といえば欠点です。とはいえ、私は2018年にこれを買ってから1度も断線させたことはないので、常識的な扱いができる人であれば大丈夫だと思います。
エレコム MPA-AFCMADBK
何の変哲もない、ただのUSB-Aレセプタクル to USB-Cプラグの変換アダプターです。
USB-IF certifiedではないですが、USB Type-Cの仕様通りにCCが5.1k ohmでプルダウンされている仕様準拠品です。