RedMagic 5Gで、USB PD PPSを使った55W充電やDisplayPort Alternate Modeを試してみました。
※ RedMagic 5G NX659J (NX659J_ENCommon_V3.13 / QPQ1.200127.002)
付属ACアダプター (Quick Charge 3.0)
RedMagic 5G付属のACアダプターはUSB BC DCPとQualcomm Quick Charge 3.0に対応しています。
その付属ACアダプターとケーブルで充電したところ、Quick Charge 3.0が有効になり、約15Wが供給されていました。
通常のUSB PD充電
USB PD 60Wに対応しているAnker PowerPort III 65W Pod (レビュー) で充電したところ、9V/3AでUSB PDのネゴシエーションが行われ、約25Wが供給されていました。
USB PD PPSを利用した55W充電
USB PD PPS 3.3V〜11.0V/5.0Aに対応しているSamsung EP-TA845とその付属5Aケーブルで充電したところ、3.3V〜11.0V/5.0Aでネゴシエーションが行われ、約45Wが供給されていました。
勘違いしやすいですが、RedMagic 5Gの55W充電は55Wに達することはありません。「は? 詐欺か?」と思うかもしれませんが、55Wとは「PPS 3.3V〜11.0Vの範囲で最大5.0A (11V x 5A = 55W) 」ということを表しているだけであり、実際は電圧が9V台を維持するため、9V x 5A = 45W程度が供給される最大の電力になります。
そのため数値的には55Wに達していないものの、このSamsung EP-TA845を使った充電は55W充電の全力を発揮しているということになります。
参考までに経過時間ごとのバッテリー増加量を載せておくと、こんな感じでした。50分で4500mAhが満タンはヤバいですね。
経過時間 | 0 min | 5 min | 10 min | 15 min | 20 min | 25 min | 30 min | 35 min | 40 min | 45 min | 50 min |
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バッテリー | 1% | 21% | 32% | 43% | 53% | 59% | 70% | 77% | 85% | 94% | 100% |
Samsung EP-TA945で利用できていることからも分かる通り、55W超急速充電に「純正品縛り」はありません。3.3V〜11.0V/5.0Aを出力できるACアダプターであれば、サードパーティ製品であっても55W超急速充電を利用することができます。 (と言っても日本で入手できるマトモなPPS 5A対応のACアダプターは現時点だとSamsung EP-TA845ぐらいしかありませんが)
55W未満のUSB PD PPS充電
PPSで5Aを出せるACアダプターは選択肢が少ないですが、別に5A未満であってもPPSでの充電を受け付けてくれます。
このACアダプターはPPS 5.0〜20.0V/3.25A対応のXiaomi AD65GというACアダプターですが、このACアダプターでもPPSで充電されました。5.0〜20.0V/3.25Aでネゴシエーションが行われ、約30Wが供給されていました。
USB Type-Cポートからの電力出力
RedMagic 5GのUSB Type-Cポートは、USB PD的には5V/1.5Aを供給できることを通知しますが、実際には約12Wまで供給することができます。
これ以上負荷をかけると安全回路が作動して出力がシャットダウンされました。
イヤホンジャック変換アダプター
RedMagic 5GのUSB Type-CポートはAAAM (アナログ型イヤホンジャック変換アダプター) には対応しておらず、DAC内蔵型の変換アダプターのみ動作します。
DisplayPort Alternate Mode
RedMagic 5GはDisplayPort Alternate Modeに対応しています。Club 3D CAC-1557を使って外部モニターに接続したところ、本体に表示されている内容が外部モニターにミラーリングされました。
あくまで「ミラーリング」なので、16:9のモニターに接続すると上下に黒帯が発生します。
感想
純正品でなくとも55W充電を利用できるのは良いですね。急速充電に専用ACアダプターと専用ケーブルが必要なHUAWEI・OPPO・OnePlus・Xiaomi・vivoあたりにはnubiaを見習ってもらいたいところです。